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2022年11月30日
自宅葬とは?流れや特徴・注意点について解説
亡くなった方を長年住み慣れた我が家で見送りたい、そのような故人とご家族のために葬儀の形式の一つとして自宅葬というものがございます。
現代の葬儀プランが見直される中、家族葬のように少数で行う葬儀として選ばれる方も増えているようです。
本記事では自宅葬の流れや特徴、自宅で葬儀を行うメリット等について解説いたします。
思い出の詰まった家で最期の時を最愛の家族やパートナーと過ごしたいとお考えの方は是非選択の一つに入れてくださいませ。
自宅葬とは
自宅葬は、前述したように自宅で行う形式の葬儀です。
マンションやアパートのような集合住宅で行うものではなく、一軒家で行うものを基本的には指しますが、集合住宅であっても、
・建物が棺桶の出棺が可能である構造となっている
・間取りが葬儀を行うスペースとして充分である
というような条件さえ満たせば自宅葬を行うことは可能です。
セレモニーホールで行われるような「一般葬」と呼ばれる形式のものと違い、自宅で行う分比較的自由度の高い葬儀を行えます。
自宅葬が注目される理由
日本では自宅葬は一般的な形式でしたが、1990年代以降は都心部の人口増加や地域間での人付き合いの減少により、セレモニーホールで葬儀を行うことが主流となりました。
しかし、近年では故人の趣向に合わせた葬儀を行える自由さや、「家族で故人をゆっくり見送りたい」というような需要増加によって自宅葬を選ばれる方も増えました。
また、コロナの影響により、大勢の人が参加されることによる感染拡大を不安に思い、自宅葬を希望される方もいます。
自宅葬と葬祭ホールでの葬儀の違い
自宅葬は葬祭ホールで行うものと違い、制約が少ない分時間に左右されないという特徴があります。
また、自宅なので場所代はかからないため経済的な負担が少ないというのも安心できる点です。
葬祭ホールの場合は、設備が整っているため準備や後片付けに使う時間が少なく、スムーズに葬儀を行うことができます。
また、ホールで行う際は近隣の住民の配慮や駐車場について心配がありません。
自宅葬の流れ
ここからは葬儀社を通して葬儀を行うというケースを例に自宅葬の流れについて説明いたします。
自宅で葬儀を行うためセレモニーで行われるような一般的な葬式と違う点がいくつかありますので、具体的な流れを確認しておきましょう。
ご臨終から打ち合わせ
死亡確認後に葬儀社へ連絡します。
そして病院に葬儀社に迎えに来てもらい、ご遺体の安置まで行います。
また、場合によっては事前の打ち合わせで自宅葬を行う旨を葬儀社に伝えていなかった場合はこの時に葬儀社に自宅葬を行う事を連絡しておきましょう。
そうすることにより病院から自宅への搬送と安置を比較的スムーズに行えます。
準備が終わったら、葬儀についての打ち合わせを行います。
通夜当日
当日は納棺・祭壇の設営を行います。納棺の後に儀式に必要なものの準備は大抵の場合葬儀社が担当です。
この時に一般参列者がいる場合では照明器具の設置や、庭等に会場や受付用にテントを設置する場合もございます。
その後は僧侶による読経が行われ、参加者は焼香の流れになります。
ここは葬祭ホールで行われるものと流れは同じです。
焼香まで済んだら、参列者への通夜ぶるまいというようなもてなしを行い通夜は終了です。
葬儀当日
葬儀当日は僧侶による読経と焼香を始めに行います。
僧侶が退席した後は故人との最後のお別れの時間です。
自宅前に霊柩車が到着しますのでお別れが済みましたら、火葬場へ向かう段階となりますが、行う手順は通常の葬儀と同じく出棺・火葬・お骨上げの流れです。
ご遺体の火葬は約1時間~1時間半をかけて行われます。
お骨上げの後は参列者を会食でもてなし、骨壷を後飾り段へ安置する流れとなります。
自宅葬の特長
自宅葬の最大の特徴は式場利用費がかからないことですが、他にはどのような特長があるのか、ここでおさえておきましょう。
時間を気にせず過ごせる
自宅であるため葬祭ホールで行われる葬儀とは違い、時間に制限がありません。
比較的自由に葬儀を行えるため、ゆっくり故人と過ごせます。
故人に話しかけたり、ご遺族で思い出話を心行くまでできるので、故人と過ごした大切な日々を振り返っても、人目を憚らず泣いてしまっても自由です。
住み慣れた家でお別れができる
故人が住み慣れた家でお別れというのは多くのご遺族が望む形式の一つではないでしょうか。
長らく入院生活を送っていたり、介護施設を利用していた人の中には、「最期の時間は自宅でゆっくりすごしたい」「退院して早く自宅に戻りたい」と考えていた方も少なくはないはずです。
最期は自宅でという故人の希望を叶えられるのは自宅葬の大きな魅力といえるでしょう。
また、慣れ親しんだ自宅ではセレモニー祭壇とは違ってリラックスして葬儀を行えるため、ご遺族の方の心理的ストレスの軽減も可能です。
自由なお葬式ができる
自宅葬は時間的制約がない他にも、特に形式が定められているわけではないので自由に葬儀を行うことができます。
故人が好きだった物を祭壇に並べることや、料理が準備できます。
ご近所付き合いが多い地域では、自宅葬を行う際に近隣の方々が手伝いに来るパターンも多いです。
親族だけというよりは、親しい人達で行うという考えが強い地域もありますので、近隣の高齢者が参列しやすいというのは故人も喜ぶのではないでしょうか。
自宅葬の注意点
ここでは自宅葬に関する注意点を解説いたします。
自宅葬をお考えの方は注意点を参考に、どのような準備が必要かチェックしておきましょう。
近隣住人への配慮が必要
自宅葬を行う際に、近隣住民が参加する、しないに関わらず、自宅葬を行うことを事前に伝えておくことはご近所トラブルを防ぐためにも必須です。
特に
・線香や焼香の匂い
・木魚やリンなどの音
などを気にする方もいるので、葬儀中にクレームを入れられてしまう恐れも十分にあります。
気持ちよく自宅葬を行うためにも葬儀前と後に、挨拶をする等、参列者だけでなく近隣住民への配慮を心掛けましょう。
あらかじめ挨拶をしておけば、かえって近隣住民からの協力を得られることもあるでしょう。
スペースを確保する
自宅葬は祭壇の設置等、準備を自宅で行う必要があるのである程度のスペースの確保が必須です。
自宅で葬儀を行うため、仕切りをずらして祭壇を中に入れられるスペースを確保できる状態にするのが望ましいです。
部屋に十分な広さがなければ自宅葬そのものが行えない可能性もあるので注意しましょう。
また、セレモニーホールと違って霊柩車や参列者の車などの駐車スペースも必要です。
自宅の駐車スペースに不安がある場合は、路上駐車を避けるためにも近くに借りられる駐車場があるかを確認する必要があります。
自宅葬が可能か確認する
一軒家ではなくマンションやアパートなどの集合住宅で自宅葬を行う場合は、葬儀が可能か大家か管理会社に確認をとるのが必須です。
「自宅葬禁止」のマンションもあるので、自宅葬直前になって実は禁止だったということにならないようにしましょう。
また、エレベーターや階段で遺体の移動が可能かもチェックする必要があります。運べる場合でも事前に棺をエレベーターに乗せてよいか確認はしておくことも重要です。
まとめ
ライフサポートグループでは、家族との温かい時間を過ごしたい方のために自宅葬のプランをご用意しております。
役所手続きから設営までスタッフが心を込めてお手伝いいたします。
自宅葬に対する不安やご要望がございましたら、是非お問い合わせください。
またライフサポートでは、よりお客様に気軽にご相談いただけるようにLINE公式アカウントを開設いたしました。
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