2022年6月20日
家族葬にかかる費用相場とその内訳 費用を抑える方法も解説
葬儀の形が多様化する近年、家族や親族など故人に近しい方のみが参列できる家族葬を執り行う方が増えています。家族葬は参列者が少なく規模が小さいことから、費用がかからないという印象が強いですが実際にはどの程度の費用がかかるのでしょうか。
今回は、そもそも家族葬とは何かや家族葬の費用相場と内訳、費用を抑える方法について解説します。
家族葬の概要
家族葬とは、家族や親族、親しい友人など、故人と特に親しい間柄の人のみで行われる葬儀のことです。家族や友人以外に、近所の方や勤め先の関係者などが参列する一般葬とは対照的に、かなり小規模で行われます。しかし、規模はさまざまで参列者が10名程度の場合もあれば、30名程度で行なわれることもあります。
規模や葬儀の名称が変わっても、葬儀の形式は一般葬と同様で、僧侶などの立ち会いのもと通夜や告別式が行われます。
「家族葬だから安い」とは言い切れない
家族葬は参列者が少なく小規模ですが、一般葬に比べて費用が安くなるとは言い切れません。なぜなら、葬儀費用においては、参列者の人数に比例して変動する費用もあれば、参列者が少なくても費用がさほど変わらない費用もあるためです。
また、小規模であれば受け取る香典が減るため、遺族の費用負担が増えるケースもあります。
家族葬の予算を検討する前の確認事項
家族葬にはどのような費用がかかるのでしょうか。家族葬の予算を検討する前に、必ず確認したい確認事項をご紹介します。
まず、故人が死亡保険に入っていた場合は死亡保険を受け取れるタイミングについて確認が必要です。死亡保険にもさまざまな種類があり、書類を提出したとしてもすぐに受け取れるとは限りません。故人が加入していた死亡保険の内容を確認の上、葬儀代金の支払い期日に間に合うのかをご確認ください。
また、冠婚葬祭の互助会や共済会に入っている場合は、葬儀にかかる費用が割引できたり、積立金を葬儀代に補填できます。しかし、割引が受けられる葬儀社は限られていたり、振込に時間がかかるケースがあるため事前に確認しておきましょう。
家族葬の葬儀費用相場
鎌倉新書が行った「第4回 お葬式に関する全国調査」において、家族葬の葬儀にかかった費用の平均は96万4,133円でした。さらに、飲食費の平均が20万8,946円、返礼品が19万7,835点、お布施は約20万円です。これらを合算すると、家族葬の葬儀費用相場は150万円前後です。
一般葬にかかる葬儀費用相場は149万3,624円だったことから、家族葬の葬儀費用相場は一般葬とほぼ変わらないことがわかります。
出典:鎌倉新書『第4回お葬式に関する全国調査』
家族葬にかかる費用の内訳
参列者が少ない家族葬は、具体的にはどのような費用がかかるのでしょうか。ここからは、家族葬にかかる費用の内訳を詳しく見ていきましょう。
葬儀自体にかかる費用(葬儀費用一式)
葬儀自体には下記のような費用がかかります。
- 安置や遺体の管理費
- 式場費用
- 祭壇や遺影にかかる費用
- 斎場の方の人件費
- 寝台車や霊柩車にかかる費用
- 出棺や火葬にかかる費用など
これらの費用は「葬儀費用一式」と呼ばれています。
ここからは、葬儀費用一式のうち安置や遺体の管理費、式場費用、出棺や火葬にかかる費用について詳しく解説します。
安置や遺体の管理
一般的には、葬儀を行う上で、安置や遺体の管理も葬儀場に依頼します。
安置や遺体の管理には、以下の費用がかかります。
- 搬送費
- ドライアイス
- 枕飾り
- 後飾り
- 御寝棺
- 納棺奉仕料
式場費用
式場費用は、式場によって若干の違いがありますが、一般的には以下の費用がかかります。
- 式場使用料
- 式場宿泊費
- 祭壇
- 遺影写真
- 受付用品
- 宗教備品
- 案内看板
- 門表看板
- 生花装飾
- 司会者やセレモニースタッフの人件費
どのような葬儀を執り行うかに応じて金額が大きく変動します。
出棺や火葬にかかる費用
最後に、出棺や火葬にかかる費用の内訳は以下の通りです。
- 霊柩車
- マイクロバス
- ハイヤー
- 火葬料
- 収骨容器
なお、火葬料は、公営葬儀場の場合は0〜3万円、民営葬儀場の場合は3〜6万円が相場です。
飲食代や返礼品にかかる費用
家族葬に限らず、葬儀では葬儀費用一式だけではなく飲食代や返礼品にも費用が発生します。
ほとんどの葬儀社において、飲食代や返礼品にかかる費用は料金プランに含まれていますが、当日の参列者の人数で前後します。ただし、家族葬の場合は遺族の考え方によって会食をしない場合もあり、その場合は飲食代が安くなります。
宗教者へのお布施
葬儀に関わってくれた宗教者に対し、感謝の気持ちとして渡すお布施にかかる費用も発生します。一般的に、お布施は喪主から宗教者へ直接渡すため、葬儀社の料金プランには含まれていません。お布施の金額は特に決まりはありませんが、10万円から30万円が目安です。
なお、お布施はあくまでも宗教者に渡すお金のため、無宗教葬の場合は必要ありません。
家族葬の費用を抑える方法
ここまでご紹介した通り、家族葬もさまざまな費用がかかり、平均費用を見ると一般葬とほぼ変わりません。そこでここからは、家族葬の費用を抑える方法を4つご紹介します。
生前予約
故人が生きている間に自身で葬儀社を予約しておく「生前予約」をしていれば、特典割引が受けられることがあります。ただし、生前予約による割引は、葬儀社によって実施していない場合もあるため、あらかじめ特典割引の有無を確認しておきましょう。
葬儀の形式を変える
葬儀にはさまざまなオプションがあり、オプションを減らすことで費用が安くなります。
オプションには会食、返礼品、お供物、供花、精進落としなどがあります。これらのオプションで必要がない項目は減らしてみましょう。
相続財産から葬儀費用を支払う
相続財産から葬儀費用を支払うことで、葬儀費用を安く抑えられます。
故人の財産を相続する場合、相続税の課税対象となりますが、相続財産から葬儀費用を支払うことで相続税が少なくなり、葬儀費用とともに相続税もお得になります。
葬祭費補助金制度を利用する
葬祭費補助金制度を利用することも葬儀費用を安く抑える方法の一つです。
国民健康保険や後期高齢者医療制度に加入していた場合に限り、葬祭費補助金が受け取れます。ただし、葬祭費補助金を受け取るためには自治体に手続きが必要であり、申請できる方は喪主のみです。
葬儀費用の支払方法
葬儀費用の支払方法は葬儀社によって異なります。ただし、一般的な支払方法は現金一括支払で、支払うタイミングは葬儀直後か葬儀後1週間〜10日以内です。
現金一括払い以外の支払方法としては、クレジットカード決済や葬儀ローン、銀行のフリーカードローンまたはカードローンなどがあります。これらの支払方法は葬儀社によって可否が異なるため、事前に確認しておきましょう。
家族葬のメリット
故人に特に近しい方のみが参列する家族葬には、ゆっくりとお見送りできたり、一般葬と比べて費用を抑えやすいといったメリットがあります。
ここからは、それぞれのメリットについて詳しく解説します。
ゆっくりとお見送りができる
一般葬の場合、友人や職場関係者など故人が生前お世話になった方々への挨拶などに追われ、落ち着いてお見送りをする時間が作れない場合もあります。家族葬であれば主な参列者が家族や親族であるため、参列者の対応に追われることがなく、ゆっくりとお見送りができます。
一般葬と比べて費用を抑えやすい
家族葬は葬儀を行うスペースや祭壇を小さくできるため、一般葬に比べて費用を抑えやすいことがメリットです。また、食事や香典返しも少人数で済むため、費用を抑えることができます。
家族葬のデメリット
家族葬にはメリットだけではなく、いくつかのデメリットもあります。そこでここからは、家族葬のデメリットを2つご紹介します。
葬儀が終わっても弔問客がお越しになることがある
家族葬を終えても、葬儀に参列できなかったご友人や知人が自宅にお越しになる場合もあり、対応する家族の負担となってしまうこともあります。弔問客を断りたい場合は、訃報に弔問辞退の意向を明記しておきましょう。
家族の費用負担が増える場合がある
家族葬は参列者が少ない分、香典による収入も少ないため、家族の費用負担が増えてしまうかもしれません。家族葬の方が一般葬に比べて費用が抑えやすいですが、葬儀費用を香典で補填した場合の一般葬の方が結果的に負担が少ないというケースもあります。
費用も含めて納得できるお葬式を
故人の家族や親族、特に親しかった友人のみで行われる家族葬。小規模のため費用が抑えやすく、ゆっくりとお見送りできる家族葬は、オプションを減らしたり葬祭費補助金制度の活用によって費用を抑えられます。
家族葬にかかる費用を踏まえた上で、納得できるお葬式をしましょう。
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