通夜や葬儀、告別式などもせずにお別れする直葬・火葬式を選ぶ方が増えてきました。直葬・火葬式を選択する理由はさまざまですが、経済的な事情が大きな割合を占めているといわれています。そこで今回は、直葬(火葬式)とはなにか、費用相場や流れ、直葬が選ばれる理由についても紹介します。

直葬とは|式典を省略したシンプルなお葬式

直葬とは密葬や火葬式とも呼ばれ、通夜式や告別式・葬儀をせず、火葬のみの葬儀のことです。

安置施設へ搬送・安置した後、そのまま火葬する形式で、火葬炉の前で僧侶による読経や故人とのお別れを行います。

そのため、本当に通夜式や告別式・葬儀をしなくて良いのかを家族や親戚と話し合い、しっかり考えたうえで決めることをおすすめします。

ただし、先祖代々のお墓がある菩提寺(ぼだいじ)に黙って直葬してしまうと、お墓に遺骨を納められないことがあるため、直葬を検討する際には確認しましょう。

直葬の割合

直葬の割合は、2020年には4.9パーセントでしたが、2022年には11.4パーセントに増加しています。

直葬の割合を地域ごとに比較した際には、都市部の方が高い傾向にあります。

葬儀にかかる費用の節約や、近所付き合いや地域交流など人とのつながりが軽薄なため、直葬でも問題がないためです。

他にも、新型コロナの感染予防の観点からニーズが高まったことがあり、今後コロナの終息に伴い、直葬は減少すると予想されています。

直葬が選ばれる3つの理由

直葬が選ばれる理由には、新型コロナの完成予防の観点がある他にどのような理由があるのでしょうか。

ここからは、直葬が選ばれる理由を3つ紹介します。

①最小限の費用で行える

直葬にかかる費用は安いという訳ではなく、一般の葬儀に比べると安く済みます。

直葬であっても火葬をする際には葬儀社を介すため、葬儀社に支払う費用はかかり、火葬にかかる費用もかかるためです。

しかし、通夜式や告別式をしないため祭壇設営費用や生花アレンジなどの装飾や飲食接待費用、葬儀の式場使用料がかからない分、節約になります。

多くの直葬では僧侶に読経や戒名はつきませんが、呼ぶことも可能です。

②遺族の負担を減らせる

一般の葬儀では、遺族以外にも故人と親しかった人や知人などの参列者が参列します。

訃報の連絡や受け付け、参列者の対応や接待をする必要があり、参列者の人数によっては他者に受付の手伝いを頼むことがあります。

そのため、身体や精神的な負担がかかります。

香典返しや飲食接待、式場使用料などの金銭的な負担も大きいため、親族数名で営むことが多い直葬は、遺族にとって負担が少ないといえるでしょう。

③参列者の負担を減らせる

直葬式では当日に火葬場に集合し、火葬炉の前でお別れをしてそのまま火葬され解散となるため、1日で葬儀が終わります。

そのため葬儀場に宿泊する必要がなく、特に高齢者の参列者や親族の身体的な負担が軽減できます。

故人が高齢者であるとき、故人の両親や兄弟、友人も高齢であり、葬儀へ参列してもらうのは申し訳ないという気持ちから直葬を選択する方もいます。

なお、遠くに住んでいて当日の移動が大変である場合は、宿泊付きの葬儀プランが用意されている火葬場があるため、宿泊可能か問い合わせて確認しましょう。

直葬の流れ

通夜式や告別式・葬儀をしない直葬は、とてもシンプルな方法です。

費用を抑えられ、遺族の身体や精神的な負担も少なくて済むため、近年では注目されている送り方です。

ここからは、直葬の流れを3つにわけて紹介します。

①遺体の引き取り・安置

病院や介護施設などで逝去が確認された後、葬儀社へ連絡すると、寝台車で病院や介護施設に遺体の引き取りにきてもらいます。

病院で亡くなった際には、病院から葬儀社を紹介されますが、決めている葬儀社があるときや自分で葬儀社を探したい場合には断りましょう。

自宅で亡くなった際には、警察により事件性がないかを確認されるため、遺体を移動させたり動かしたりしないようにします。

病院には霊安室が設置されていますが、多くは短時間の安置に限られており、多くの介護施設には霊安室が設置されていません。

そのため、早朝や夜中であっても葬儀社へ連絡して霊安施設へ移動し、安置します。

担当スタッフが遺体の引き取り来たときや搬送後、直葬の進め方や日程、お坊さんの手配についての説明や打ち合わせを行います。

②納棺・出棺

霊安施設では、遺族が付き添わなくてもよいため帰宅し、火葬される当日に再び霊安施設を訪れます。

火葬日程は翌日(逝去から24時間以上)になりますが、込み合っている際には数日後になり、火葬までの日数分のドライアイス料金が必要です。

遺族は、自宅に帰ったら棺に納める故人の品を選んでおきましょう。

火葬当日の朝、急いで準備をすると後から納めてあげたかった品が見つかることがあるためです。

火葬当日、故人を仏衣で包み、棺へ納めます。

自宅に安置している場合は、棺へ納めた後出棺します。

③火葬・骨上げ

火葬当日、遺族は火葬場に集合して火葬炉の前で僧侶による読経や故人とのお別れをします。

直葬ではお別れの時間は短く想定されていますが、時間を伸ばすプランが用意されている葬儀社があるため、お別れの時間を長くしたい際には葬儀社プランがあるかを確認しましょう。

お別れの言葉をかけ、花を手向けたり棺の中に思い出の品を入れたりします。

火葬は1時間から90分程で終了し、その後遺骨を骨壷に納め、焼香を手向けて終了です。

直葬の5大費用とその内訳

直葬は、通夜式や告別式がない分一般の葬儀よりも費用を抑えられます。

一般の葬儀では、相場は約191万円であることに対し、直葬の相場は約36万円です。

たとえ「10万円で直葬ができる」と宣伝している葬儀社であっても、追加料金が発生することがあります。

遺体の状態や火葬するまでに日数があるときなどでは、40万円以上の費用になるケースがあるため、葬儀社に問い合わせて確認しましょう。

なお関東地方の直葬の平均費用は約37万円、近畿地方では約35万円、九州地方は約32万円です、

ここからは、葬儀にかかる費用の内訳を5つに分けて紹介します。

①遺体の移送・管理費用

病院や介護施設などで逝去が確認された遺体を、自宅や葬儀社の霊安室へ搬送する際に使用する寝台車は、葬儀社やプランによって走行距離や移動回数が設けられていることがあります。

なお、寝台車と霊柩車は異なり、霊柩車は故人が納められた棺を自宅や葬儀社の霊安室から火葬場に運ぶ車です。

②遺体の保管費用

火葬されるまで遺体を安置するため、葬儀社の霊安室や遺体保管専門の施設を利用します。

その際には安置費用が必要になり、相場は1日につき約1万円です。

他にも、火葬されるまで遺体を保全するドライアイスの相場は、1日分で5千円から8千円程度かかります。

ライフサポートグループでは、ドライアイス料品はプラン内容に含まれていますが、室内の気温や季節によって減り具合に差があるため、7,700円で追加可能です。

③直葬スタッフの人件費

葬儀社のスタッフは、遺体を病院や介護施設などから葬儀会場に運搬したり遺族との打ち合わせや火葬場の手配をしたり、納棺をしたりなど、その業務内容はさまざまです。

また、僧侶を呼び読経してもらった際のお布施も人件費として用意しておきましょう。

ライフサポートグループでは、戒名なし35,000円、戒名あり55,000で僧侶の手配が可能です。

④火葬費用

火葬費用は、公営の火葬場では、その自治体の住民であれば無料でできることがありますが、4万円ほどかかることもあります。

民営の火葬場では、3万円から6万円が相場です。

⑤お棺・骨壺代

棺には木棺や布棺、エコ棺、エンバー棺と4種の素材があり、形状もシンプルな長方形型から曲線を描くかまぼこ型棺までさまざまな種類があります。

多くの直葬では、3万円から5万円程の棺が使用されます。

骨壺は遺骨の全てもしくは一部を入れる容器です。

サイズは2寸(約6㎝)から8寸(約24㎝)まであり、分骨や手元供養のためさまざまなデザインのミニ骨壺も販売されています。

福岡市内での直葬なら税込77,000から|ライフサポートグループにおまかせ

直葬は、通夜式や告別式がない分一般の葬儀よりも費用を抑えられる他、遺族の負担も減らせる葬儀の方法です。

ライフサポートグループでは、もっとも費用が抑えられる新直葬プランを用意しています。

遺体を引き取り火葬場に安置し、火葬のみを行います。

新直葬プランには寝台車や預かり安置(ドライアイス)、仏衣一式、骨壺などが含まれているため、できるだけ費用を抑えたい方におすすめです。